通風とは −高脂血症に多い合併症−

高中性脂肪血症の方は注意が必要。足の親指に多発することで知られる通風

強烈な痛みを伴う通風は、中高年の男性に多い

通風とはこんな病気

 人間の体内には、食事によってとりこんだプリン体と、自分自身の新陳代謝による古い細胞核酸の分解や、激しい運動などによって体内でつくられたプリン体が存在します。プリン体は、肝臓で尿酸に代謝され、その後、腎臓で老廃物としてろ過され、尿となって排出されます。プリン体が多いほど血中の尿酸値が高くなり、血中尿酸濃度が7mg/100mlを越えると、「高尿酸血症」と診断されます。高尿酸血症の状態が数年間続くと、痛風を発症しやすくなります。
 痛風は、ある日突然、痛風発作と呼ばれる関節の痛みが起こる病気で、足の親指に多く発症しますが、風が吹いても痛いほどの激痛を発することから、「痛風」という名がついたと言われます。
 痛風発作を繰り返すと、やがて関節がこぶ状に膨らむ痛風結節ができてきます。
 高尿酸血症を治療せずにいると、動脈硬化を促進し、脳梗塞、心筋梗塞、腎臓障害などのが合併症を引き起こす危険があります。
 女性はホルモンの関係で尿酸値が上がりにくいことから、患者の99%は男性が占めます

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通風の症状の特徴

 痛風発作は、突然、足の親指の付け根の関節が腫れて、激痛を起こす病気です。ほかに、かかとやこぶし、くるぶし、アキレス腱、ひざの関節などに痛みがあらわれることもありますが、痛風発作の全体の7割は足の親指に起こります。
 関節の痛みは2〜3週間続くこともありますが、激痛は大体、1週間程度で治まります。
 この痛みは一旦は消えるものの、放っておくと年に1〜2回の頻度で痛風発作を繰り返します。早期治療を心がけましょう。

通風になりやすい人

中年の男性
 30〜50代の男性が、圧倒的に痛風に多い傾向にあります。

大食いする人
 痛風には、大食いする人が多いです。

肥満、肥満気味
 痛風には大食いする人が多いため、肥満、肥満気味の人が多いです。

アルコール好きな人
 食べるうえに、よく飲む人。とくにビール好きで、大量に飲む人が痛風に多いです。

何事も精力的に取り組む人
 仕事や趣味において、活動的、精力的に取り組む人の方が、そうでない人より痛風になりやすいです。

尿酸値を高い状態を長く維持している人
 血中尿酸濃度が高い状態が、5〜10年続いている人は痛風を発症しやすい

激しい運動をしている
 筋力トレーニングやテニス、バスケット、サッカーなどの激しいスポーツをしている人が多いです。